8月6日~9日に思う
これらの日付は、日本人が忘れてはならない日付です。6日と9日は、言わずと知れた原爆投下の日。1945年、広島にリトルボーイ、長崎にファットマンと称される原子爆弾が投下された日です。
案外スルーされているのが8日。ソ連が日ソ不可侵条約を破って、南下して満州国に攻め入った日です(正確には9日未明のようですが)。
この年の7月26日に、ポツダム宣言、即ち日本への無条件降伏を言い渡す宣言がだされました。アメリカ(トルーマン)、イギリス(チャーチル)、中華民国(蒋介石)がサインして出した宣言です。この時の会合時には、ソ連は不可侵条約をその場で反故にすることができず、蒋介石が代わってサインした、というのが真相のようです。記録によると、スターリンは宣言内容を事後報告されたとありました。
しかし、これら3国に日本への姿勢を問われたであろうスターリンは、8月8~9日に満州国に侵攻し、日本との条約を破った訳です。その時にはポツダム宣言を追認したようです。だからなのか、日本軍には8月18日で戦闘行為をやめるよう大本営から指示が出ていたのですが、ソ連は日本がポツダム宣言受諾後も戦争を止めず、北海道を攻め、結果的に9月初旬に北方4島を占領しています。
満州国にいた関東軍は、ソ連が来る前に退散していたようで、2度の原爆攻撃にしても、満州国にしても、犠牲になったのは一般民衆だけと言えるでしょう。戦争とは、軍隊とは、そういうものなのかも知れません。
私も戦争を知らない子供たち(大学の先輩、杉田二郎さんの大ヒット曲のタイトルでもあります)の一人です。大きなことを言うつもりはありません。ですが、戦争の悲惨さを、日本人が再認識し、不戦の誓いを改めて胸に刻まなければ、こうした過ちは繰り返されるだろうと思います。同時に、北海道の件で明らかなように、一方の国が戦闘をストップしても、もう片方の国は止めないこともあると、知らなければいけないでしょう。何故なら、相手国には日本国憲法はありませんから。何より相手は日本人ではないのですから。
ということは、憲法9条を声高に叫ぶだけでも戦争は抑えられないし、唯一の被爆国として、日本が事あるごとに、世界の国々に対して、憲法9条の理念である「世界平和」・「不戦」のメッセージを出さなければならないと言えるのではないでしょうか? それも、我々日本人とは道徳観も倫理観も違う相手に対して。それができなければ、移民を受け入れるということは、将来日本が国難に見舞われる可能性は高まると思います。個人的に、S県某市で起きている外国人騒動には、怖いものを感じます。
閑話休題。これからの時代を担う若い人たちが、戦禍のない状況で成長してくれることを、心から祈ります。