失敗は成功の始まり
塾で授業中に机間巡回といって、生徒さんたちの様子を見るために、机と机の間を歩いて、解答作成の進み具合を見ることがあります。
さすがに、手元を隠す方はいませんが、答えが間違っていた場合に、消して書き直すことが、小学生さんには多いように感じます。
提出物だとそれも良いのですが、そうでないなら、出来る限り、正解はミスした答えの横に、またブランクにした解答欄なら、鉛筆以外のペンで正解を書くようにしてほしいと思っています。
ミスと向き合う、失敗と向き合うことは、とても大切だと考えています。
ミスが続く場合もありますし、1回でクリアできる場合もあります。それらのミスした経験や正解した経験が、やがて大きな成功体験に繋がると思ってほしいです。
「失敗は成功の素」と言いますが、少し変えて「失敗は成功の始まり」だと言いたいです。
一回で正解を出せることが、続くものでもありませんし、プラス面とマイナス面が両方あってこそ人間です。正解を出すことは評価されるべきですが、それ以上に、正解を出そうと努力することに価値があると思います。
ミスしても、命まで取られることはありません。むしろ勇気をもって、手を動かし、自分なりに考えた結果を、テスト用紙に残してほしいです。
ミスは、放ったらかしにしなければよいのです。その為に私たち講師がいます。
他の人がいる前で、自分がミスをして、それが指摘されると嫌なものですね。恥ずかしい思いもあるでしょう。でもその気持ちを覚えておいて、次はミスしないように努力しよう、と思えれば、そのミスは価値があります。
そうした気持ちを抱くことが少ないと、他人の気持ちは分からないままになって、コミュニケーションは取りにくいように感じます。
私たち講師も、それぞれにマイナスの経験をしてきています。悔しい悲しい恥ずかしい思いを記憶しています。だからこそ、生徒さんたち一人一人に、きちんと向き合って、ミスしたことが成功に繋がるように、丁寧に説明をしているつもりです。
どうか皆さん、失敗を恐れずに、その時その時、真面目に問題を考え、その時の自分なりの解答を、書くようにしてください。「失敗は成功の始まり」です。