勉強の仕方が分からないと思っている人へ
少なくとも、私たち日本人は、日本語で会話をしてコミュニケーションをとり、日本語でものを考え理解しているはずです。
最近、こうした当たり前のことが感じられないことがあります。SNSの誹謗中傷は、相手の言葉を理解できない、もしくは理解しないで自分の論をぶつけている気がします。
それに加えて、コロナ騒ぎで人と人との分断が起きて、言葉を交わすこと自体が少なくなった訳です。
思い出してください。コロナ騒ぎで言われたこと。「人と人との間隔を開ける」「飲食店を早く閉める」「人が密集しないようにする」…これらは人間を分断する行為です。結果的に、声を出さない時間が長くなったと思います。これでは人間生活はうまくいきません。
そのせいもあるのでしょう、最近また、「勉強の仕方が分からない」という声をよく聞くようになりました。
でも、「分からない」と言う前に、日本語を読んでみてください。理解しにくいと思ったら、声に出して読んでください。読めない漢字があれば辞書で調べて読んでみてください。
英語学習でも同様なのですが、発音できない言葉は理解できないのです。
テストで得点がうまく取れなかったときは、設問文をちゃんと理解しているかどうか、そこから検証してみましょう。多くの場合、書いてあることの意味が把握できていないか、最後まで読んでいないかではないでしょうか?
最後まで読んでいないことも、ちゃんと読んでいないことになります。
教科書を音読することが、今、重要性を増していると思います。皆さん、どうか声に出して日本語を読んでください。単語だけ並べても意味はあるのですが、「て」「に」「を」「は」を付けることで、主語と述語が明確になり、意味内容が深まります。勉強の単元の、中心になる部分が理解できるようになります。
そうして、核になる部分が脳に定着すれば、特別なことをしなくても、成績は向上するでしょう。「分からない」のではなく、「読まない」のだと考えて、繰り返し繰り返し、日本語を読むように心がけてください。
私たちが使う日本語は、とても美しい言葉なのです。中でも、「ありがとう」と「ごめんなさい」がとても美しいと思います。これらをちゃんと声に出せる人は、人間として尊敬・信用できる人だと言えるでしょう。
逆に、これらが素直に言えない人とは、距離を取った方が良いかも知れません。
どうか皆さん、教科書を、テストの設問文を、丁寧に読んでください。何よりもそれが、学ぶことの第一歩だと思います。