高校入試って見直ししないのでしょうか?
SNSでこんな投稿がありました。小学校低学年の生徒さん(投稿者の子供さんでしょう)のカラーテストの採点済答案の一部が示され、「掛け算はまだ習っていないから」という理由で✕にされているものがありました。
先生って、生徒さんが問題に正解できたことを喜ばないものでしょうか?
気になるのは、そういう対応をされた経験が積みあがっていくと、その生徒さんは恐らく学校も先生も嫌いになるのではないか、ということです。
現中学生、あるいはそれ以下の学齢のお子様を持つ保護者の方々は、そうした学校の在り方に、ご不安があるのではないかと推察します。特に、高校入試における中学の通知表(=内申点)の扱いが。
このような事実があります。「Forbes Japan」の記事から引用します。
文部科学省の「学習指導要領・指導要録・評価規準・通知表について」によると、通知表(通信簿)の「法的な性格と内容」は、「保護者に対して子どもの学習指導の状況を連絡し、家庭の理解や協力を求める目的で作成。法的な根拠はなし。」となっている。そして「作成主体」は、「作成、様式、内容等はすべて校長の裁量。」「自治体によっては校長会等で様式の参考例を作成している場合も。」とある。そして「文部科学省の関与」は「なし」と定められている。
つまり、通知表とは『校長の裁量で作られる保護者への学習状況連絡票』ということになります。
現行の、神奈川県の公立高校入試制度では、この内申点と入試の当日の得点を、高校ごとに希望する比率で受験者のS値(合否を判定する数字)を算出して合否を決めることになっています。
私見ですが、「だったら高校入試は一発勝負で良くないかな?」と思います。そもそも、内申点は公平な数値では全くないと考えられます。なぜなら、中学によって判定する先生が異なり、もちろん定期テストの内容も異なり、一貫した視点が欠けているからです。
私は、横浜でも秦野でも逗子でも、中学生さんたちと接してきました。程度の差こそあれ、中学生さんたちは内申点に恐怖心みたいなものを抱いていると感じます。決して幸せなことではないと感じます。
そろそろ、入試当日の一発勝負にならないものでしょうか? そのために、日々こつこつ努力を積み重ねるのは、至極当然だと思います。あらゆるスポーツ選手が、そうやって過ごしているのは皆さんご存じでしょう。
あらゆる努力が実を結ぶわけではないにしても、やらないよりはずっと良い筈です。
おりしもプロ野球で日本シリーズが行われ、セントラルリーグの1年の汚戦いでは、わずかに2つしか勝ち越せずに3位に甘んじたベイスターズが、日本シリーズではソフトバンクホークスに勝利して、日本一の称号を手に入れました。
スポーツの世界ではレギュレーションと言いますが、それぞれの分野でチャンピオンを決める方法は異なっています。年間3位のチームはダメ、などという意見は意味がありません。決められた方式の中で結果を出したベイスターズは、やはりチャンピオンなのです。
個人的には、プロ野球は12球団を3つの地域グループに分け、それぞれ年間勝率1位のチーム3つと、各グループ2位の3チームの中で一番勝率が良いチームをワイルドカードとして選出し、計4チームでポストシーズンを戦って、日本一を決めるトーナメントを戦うべきだと思っていますが。
そろそろ、高校入試もプロ野球も、レギュレーションを改善するべきなのではないでしょうか?